接客業に従事している人は、人と話すのが好き、人の役に立ちたいという方が多いでしょう。特に日本には【おもてなし】という言葉があるように、素晴らしい接客をすることに長けている国であるといっても過言ではありません。
そして、その【おもてなし】をする為に新規顧客の成約なしでは何も始まらないのが「結婚式」の仕事です。新郎新婦様に「ここで結婚式をしたい!」と言っていただき、ご成約をもらうことから始まるのです。
筆者はウエディング業界に13年従事し、3000組以上の新郎新婦様と関わってきました。そして、プランナーマネジメントの中で特に力を入れて指導していたのが「新規接客」です。成約がなかなか獲れずに悩んでいるプランナーを何十人も見てきました。
この記事では、強引な営業にならずに「あなたから買いたい」と思っていただける接客のポイントをご紹介します。このスキルは、ブライダルに限らず、高額な商品を扱う他業種の営業にも活きるものですので、是非最後まで読んでいただけたら幸いです。
<あなたから買いたいと思われるために>
●モノではなくコトを売る!具体的な未来の価値を提供すること。
●商品説明ではなくお客様を知ることに時間を使おう!
新規接客「あなたから買いたい」と思われるために

成約できない人はヒアリング力がない
まず、現状の課題、悩みを確認しましょう。
「いい接客をしよう」「ご成約をもらおう」と頑張っているスタッフほど、このようなことに悩んでいます。
・お客様と接するのは楽しいけど、全然商品は売れないで終わってしまう…
・「売らなきゃ」という気持ちが出てしまって自分ばかりしゃべってしまう…
・営業成績が気になってゴリ押し接客となり、後日キャンセルになってしまう…
これは、意味のない会話をして盛り上がっているだけか、こちらの情報を提供するだけで、お客様の情報をヒアリングできていないことが原因です。

たしかに私も接客は大好きでお客様と仲良くなるのは得意なんだけど、結局成約してもらえずに終わってしまうことがよくあるんだよね。

私は前のめりになって、自分ばかり話しています。買ってほしい気持ちが出すぎちゃって、お客様に全然心を開いてもらえてないのかも…

たわいもない雑談や自社の強みのアピールなども大事ですが、新規接客では「そのお客様と自社との接点を見つけてあげること」が必須なんです!
お客様にとって価値のある言葉選び
<成約を獲るために意識すべきポイント>
自社商品に付加価値をつける!その人にとっての価値を提供すること!
特に「結婚式」の新規接客は、「カタチのない未来の時間を売る」ということが目的です。
「何百万円を払ってもいい!と思える価値を感じていただく」ことが最低条件になってきます。
成約率を上げるための研修は各会社、店舗などで行われていることでしょう。
◇人の印象はほぼ見た目で決まる!
◇AIDA(アイーダ)の法則 ※消費者が商品購入に至るまでのプロセス
◇クロージングトーク
などは、営業に関わる人なら一度は学んだことがあるのではないでしょうか。
これらももちろん学ぶべきですが、私がマネージャー時代に一番時間を割いた研修は「カウンセリング」です。セールストークなども作成はしましたし、会場案内中の接客ロープレも大事ですが、その新郎新婦に響くトークはどんなことなのかを判断し、おふたりがここで結婚式を挙げたらどんなことが叶うのか、という話をするべきだからです。
「売りつける」ではなく、「価値を感じてもらう」には、そのお客様にとって価値のある言葉を選ばなくてはなりません。
それが、「モノではなくコトを売る!具体的な未来の価値を提供する」ということに繋がります。
「カウンセリング」と「競合との戦い方」

それでは、新規接客で大切な「カウンセリング」と「競合との戦い方」について、具体的にどのようにするかを詳しくお話していきます。
カウンセリング

会場案内や商品説明の前に、お客様のことをしっかりとヒアリングできていないとどうなるでしょうか?
例えば、あなたが見学に来ていた新婦だったとします。担当のプランナーが会場案内の中で、自分の子育ての話をしてきたり、好きじゃない系統のドレスや会場コーディネートを紹介してきても、全く刺さらないですよね?
自分と関係のないことや興味のないとこについて、長々と語られることほどストレスになることはありません。早くその場を離れたくなるでしょう。
また、会場は気に入っていても、「この人からは買いたくないな…」「この人が担当だと嫌だな」などと思う人もいるかもしれません。
どんなジャンルでも、お客様は「自分に本当に必要な商品か」を確かめに来ているともいえます。
そして、それを一緒に確認してくれる店員に信頼を寄せるはずです。
そのためには、お客様のことを知ること。

たしかに、いきなり「こちらの商品のすごいところは~」と説明が始まったり、自分のことばかり話す店員には「はぁ…」ってなるよね。

あれもこれも全部紹介しなきゃって思って話してしまうことが多いけど、その人にとって知りたいことなのかはわからないもんね。
ヒアリングのポイント↓
●なぜ今日来てくれたのか?(来店理由)
何をきっかけに来てくれたのか、何を期待してきたかなどしっかり伺いましょう。
→そこから少しずつ深ぼって聞いていくことで、解決すべき点やどのような点を気に入ってもらえるかなどが把握でき、そのあとのご案内の組み立てができます。
●家族構成や休みの日の過ごし方、仕事なども聞けたら知っておきたい。
→多くの商品において、お客様のライフスタイルを知ることは商品との接点を見つけるために非常に重要です。
●警戒心の強い方やあまり自分のことを話したくない方にはぐいぐい聞かない。
→そのような時は少しずつ心を開いてもらえるように、YESか NOで答えられる質問から始めていきましょう!

お客様の好きなことや自分との共通点を見つけると距離が近くなりやすいですよ。また、質問をし過ぎて気分を害してしまわないように気をつけましょう。
競合との戦い方
次に、「競合との戦い方」で押さえておきたいポイントはこちらです。
競合潰しはせず、自社の強みに価値をつける!
3C分析(Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの要素を分析するフレームワーク)は各社力を入れていることと思いますが、競合を見下すような発言は絶対にNGです!
「競合はこんな欠点がある」が「うちはこんなにすごい」という話は、言い方によっては良い印象を与えないでしょう。まさに信頼関係ができていない新規接客時には、気をつけたいところです。

競合の強み弱みは把握しておき、自社の優れている部分を気に入ってもらえばよいのです。「自社商品の強み」と「お客様」との接点=自社商品の付加価値をつけていきましょう。
例えば、
▲▲(競合)には、〇〇はないけどうちはあるからうちの方がすごいんです!
▲▲(競合)って○○だからあの商品はよくないですよ!
よりも、
〇〇様は★★だとおっしゃっていたので、■■(自社商品)を買うことで☆☆(付加価値)が叶いますね!
★★/☆☆を言える営業マンと、ハード説明・競合潰し・鬼クロージングをする営業マン。
どちらから買いたいか?答えは明確ですよね。

お客様からヒアリングした内容を活かして、「お客様にとっては自社の商品が合うよね」ということを伝えられたらいいのね!

お客様が価値を感じるものに共感して、それを自社で叶えてあげればいいんだ!
ヒアリングしたことからどんどんソフトトークを展開していくことで、『自分のことをよく理解してくれている人=あなた』から買いたい!と思って頂けるでしょう!

丁寧な接客、完璧な商品説明、強みのアピールはできて当たり前でなくてはなりません。「いい人だったし、いい式場だったよね」ではなく、「私はこの式場が合っている」と自分事に感じてもらえるかがポイントなのです。
まとめ

<あなたから買いたいと思われるために>
●モノではなくコトを売る!具体的な未来の価値を提供すること。
●商品説明ではなくお客様を知ることに時間を使おう!
「お客様にとっての商品の価値」を感じてもらえていれば、金額説明やクロージングなどはそう苦労はしません。お客様の方から「あなたから買いたい」と言ってもらえるでしょう。
価値がないものは「高すぎ!」となるし、例え安くても「ふーん」で終わります。
価値を感じたものには、「そのくらいするよね!」となったり、多少頑張って払おうとしてくれたりするものです。
値引きなどができるケースなら、その値引きにも「ふたりだけの価値」をつけて引いてあげることも喜んでいただけますね!迷っているお客様の背中を押してあげるクロージングトークを練習しておきましょう。
商品の価格が高ければ高いほど、上辺だけの接客では成約には繋がりません。
お客様に具体的な価値を提供する…そのために必要な「ヒアリング力」をレベルアップさせ、誰からも愛される営業マンを目指してください!!
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