元ウエディングプランナーが本気で語る~この仕事の厳しい現実

ウエディングプランナー  現実 接客・仕事

「ウエディングプランナー」という仕事についてどれだけの人が知っているでしょうか。一昔前には、TVやドラマ等で取り上げられ、女性に人気の職業と言われたこともあります。

結婚式という幸せな瞬間に携わることから、華やかさを連想させる一方で、とても厳しい仕事であるイメージが定着しているようにも感じます。
そして、「厳しいからやならいほうがいい」「給料が低い」「婚期が遅れる」「結婚する若者が減っていて業界が衰退している」などの情報も多数溢れています。
ネットやAIから得られるそうした情報は確かに間違いではないでしょう。ですが、まだ語られていない現実があるとも感じました。

筆者はウエディング業界に13年従事し、3000組以上の新郎新婦様と関わってきました。そして、各店舗の販売促進、マーケティング、営業管理やプランナーのマネジメント等を経験してきました。
この記事では、ウエディングプランナーという仕事のやりがいや厳しい現実、そして目指す上での心構えを惜しみなくお伝えします。
憧れや曖昧な情報ではない現実を知ってもらった上で、ウエディングプランナーに挑戦する選択をしていただけたら嬉しく思います。

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ウエディングプランナーの仕事内容

ウエディングプランナー 現実

ウエディングプランナーの仕事

ウエディングプランナーの仕事とは…結婚式の企画から準備、当日の運営までをトータルでプロデュースすること。新郎新婦の要望を伺いながら、挙式スタイルや会場配置、料飲、ケーキ、衣装、美容、装花、演出、引出物や印刷物等の提案や発注、管理を行う。新郎新婦との信頼関係、各スタッフとの連携が非常に重要なポイント。

ホテルや挙式会場、ゲストハウス、レストランウエディング、ブライダルプロデュース会社等、様々な勤務先があり、その企業によってプランナーが担当する範囲に違いはあります。

「ウエディングプランナーの仕事」で検索をすると、上記のような「婚礼プロデュース」に関する内容が多く掲載されているでしょう。
そして、その仕事の雰囲気をイメージする際に、「打ち合わせ」と「当日」が目に浮かびますが、それ以外にも、「顧客管理」における細かい作業があります。

<事務作業>
・発注書や進行表の作成、見積もりなどを細かく正確に管理する業務
・電話対応、メール対応、報告書の記入など

これらの業務も随時行われおり、式場の規模や繁忙期によっては月に何組も担当をするプランナーもいるため、些細なミスも許されない状況で仕事をしています。

新規接客と婚礼プロデュース

そして、もう一つ重要な業務として、「新規営業」があります。

新規営業とは…式場見学に訪れたカップルにご成約いただくこと。結婚式に対する要望や予算、時期などをヒアリングし、会場案内や見積もり提示、成約手続きをする。
※企業により、新規接客と婚礼プロデュース部門が別である場合と、新規顧客獲得~打ち合わせ~当日まで一人のプランナーが担当する場合がある。

筆者yukie
筆者yukie

私が勤務していたゲストハウスウエディングの会社では、式場に見学に来ていただくための「集客業務」(広告媒体管理やブライダルフェアイベント企画等)も店舗で担当していました。

他の式場も検討している段階なので、「ここでやりたい!」と思っていただけるような企画や高度な接客力が重要となります。

ウエディングプランナーの厳しい現実

ウエディングプランナー 現実

ウエディングプランナーの一般的な仕事内容はなんとなくわかりましたか?

次に、この仕事の厳しい現実について挙げていきます。
よく言われる内容も含め、できる限り事実をお伝えできればと思います。

ウエディングプランナーの厳しい現実【実務編】

まずは、実務における現状です。

①労働環境
・土日祝、大型連休(GW/SW)、お盆、年明け等、多くの職業が休みの時が仕事である。
・不規則、長時間労働の為、体力や健康管理が求められる。
・お客様の都合でスケジュールが変わることもある。
(打ち合わせ日程の変更、打ち合わせ開始が遅れる、打ち合わせが長引く等…その後に事務作業があるため、残業せざるを得ない状況がある)
・担当のお客様からの問い合わせに対応するため、自分の休日(平日)にも、他のスタッフや上司から電話が入ることもある。場合により出勤することも。
・新郎新婦だけでなく、両親や親族の意見が入り、打ち合わせの進行が滞ることがある。
(場合により、両家の意見の食い違い等で婚礼キャンセルになるケースも)
・調理、衣装、美容、装花、演出、司会等、多くのセクションと関わるため、情報共有や相互理解のバランスが非常に難しい。(新郎新婦の「やりたい!」を実現するために動き回る!)

②精神的な疲労とプレッシャー
・失敗できないというプレッシャーやクレームに対応できる精神力が求められる。些細なミスや急なトラブル、人間関係等、様々なところで神経を使わなくてはならない。
・サービス業であり「高額営業である」こと。新規接客では、「成約」が求められ、婚礼プロデュースでは、各項目の単価UPが求められる。

筆者yukie
筆者yukie

私も、精神的にも体力的にも常に気を張っている状態でした。結婚式は本当に素晴らしいのですが、多くの人が思っているよりも「営業」の側面が強い仕事だと思います。

ウエディングプランナーの厳しい現実【業界編】

続いて、業界の将来性について現実を見ていきましょう。

①婚姻組数の減少
2025年上半期の実績: 1〜3月期の婚姻件数は13万1,332組で、前年同期比3.9%減。
2024年は2023年の組数を上回ったデータがあるが、コロナ禍からの回復というだけで、コロナ禍前の水準は下回っている。
婚姻組数の減少には、「結婚適齢期の人口減少」と「結婚する人の割合の減少」が背景にあるとされている。

②結婚式業界の厳しい状況
少子高齢化による婚姻組数の減少により、入籍のみの「なし婚」や少人数でシンプルに食事を楽しむような「地味婚」などが引き続き増加傾向。市場は縮小し、各企業試行錯誤はしているものの、厳しい経営環境に直面している。
また、SNSの普及や価値観の多様化により、オンラインウエディング・フォトウエディング等、自分たちらしい結婚式のカタチが広がりをみせている一面もある。

大人数・派手婚という以前のターゲットから、時代のニーズに合ったターゲット層に刺さる商品開発や営業活動などを幅広く行えている企業が生き残っていくでしょう。

筆者yukie
筆者yukie

「仕事が大変なのに給与が低い」ということもよく言われますね。婚姻組数が常に右肩下がりで業績は悪化し、ボーナスや給料の減額をした企業もあると思います。

給与面に関しては企業規模や地域により様々であるため、ここでの言及は控えますが、新入社員の年収は、250万円〜320万円程度が相場のようです。しかし、中途入社も多い職業ですし、経験年数を重ねて役職がつくことで、徐々に上昇します。マネージャークラスになれば、さらに高い年収が期待できると言えるでしょう。

ウエディングプランナーのやりがい

ウエディングプランナー 現実

ここまで、厳しい現実をお伝えしてきましたが、個人的にはとてもやりがいのある仕事だと感じています。ウエディングプランナーのやりがいや魅力も押さえておきましょう。

<ウエディングプランナーやりがい>
・一生に一度の特別な日に立ち会い「幸せと感動」の瞬間を味わうことができ、直接感謝を受けることで大きな達成感がある。
・新郎新婦の要望を聞き出し、自身の提案によってカタチにできるといったクリエイティブな面でのやりがいもある。
・新郎新婦や一緒に結婚式を創る仲間と深い時間を過ごすことで、人との関わりや深い絆が生まれる。
・接客スキルはもちろん、高い営業力を身につけることができる。

筆者yukie
筆者yukie

大変なことも多いからこそ、ご成約をいただけたり、みんなで当日を迎えた日の感動と達成感は全身が震えるほどのものです!これがやみつきになって、続けている人が多いのではないでしょうか。

新郎新婦との幸せな未来について話したり、仲間との絆が深まったり、チームリーダーとして部下の成長を喜んだり、目標を達成してお祝いしたり、心から「生きてるな」「仕事しているな」と感じられる日々でした。
そして、チャペルや会場、ドレスサロン等、働く場所がとても華やかなのも魅力の一つです。
辛いことがあったときに、チャペルに行って心を落ち着かせたこともありました。

「結婚式」は「モノ」ではなく「コト」を売る高額な商売です。お客様のイエスマンでは成り立たない仕事です。人と人との連携を楽しめる人に向いている仕事ではないでしょうか。
大きな自己成長も期待できるでしょう。

ウエディングプランナーを目指す人へ

では、ここでもう少し話をさせてください。
今、あなたは「ウエディングプランナー」という仕事について、どのように感じたでしょうか。
もし、目指すことを迷う段階まで来ているのであれば、是非これらのことを考えてみてください。

数字に厳しい業界である現実を受け止めておく

前述の「厳しい現実」でも伝えた通り、ウエディングプランナーは「営業」です。そこを勘違いして入ると心が折れやすいので、やらないほうがいいと思います。
数字に厳しい業界だということはわかった上で入社するといいでしょう。
そして、「ゴリゴリの営業マン」ではなく、「提供する価値の対価をいただける営業マン」を目指しましょう。「成約獲らなきゃ」「単価上げてもらわなきゃ」という思考ではなく、新郎新婦の本音を引き出し、そこに合った価値を提供することに力を注いてください。
結婚式がカタチのない商品だからこそ、「商品説明」以外にできることがたくさんあるのです。お客様の心を動かしたとき、それはお客様にとって「単なる高い商品」ではなくなります。
「結婚式を挙げることができた」というゴールではなく、「結婚式を挙げたからこう感じることができた」と言ってもらえるゴールに繋がります。
高額だからこそ、そこにやりがいがあります。数字があることで、あなた自身の成長や達成感も倍増します。「営業」は悪ではありません。「素敵な営業マン」を目指してください。

上司や先輩、自社を見極めよう

会社の方針、営業目標、嫌いな上司、面倒な後輩…これはどんな会社でもよくあることですね。もちろん、ウエディング業界にも様々な人がいるでしょう。
そんな中で、私から言えるのはこの3つです。

①自分のやるべきことを精一杯やろう。
働く人との相性、人間関係で悩むことなど、誰にでもあると思います。
しかし勤務中は、新郎新婦の一番の味方でいてください。そして、頑張って働いているスタッフの味方でいましょう。この軸をブラさないことが重要です。

②厳しい上司とアツい上司を見極めよう!
自分のやりたくない仕事を押し付けたり、自分はできないくせに求めてきたり、下の立場の人間には偉そうにしたりと、「は?」と感じる上司もいるかもしれません。
ただし、みんながみんな嫌な上司だと決めつける前に、「この人が今厳しく話しているのはなぜか?」という背景も考えてみましょう。お客様や現場のこと、あなたのことを想って叱ってくれているのか、きちんと見極めることも大切です。魂込めて働いているアツい上司もいます!

③会社を見極めて働くのは自分だということを忘れないようにしよう。
もしあなたが頑張っても報われない、訴えても労働環境が改善されない…などの現実に直面したら、その会社にこだわる必要はないということも頭に入れておいてください。
達成できない目標を立てたり、現状を見て施策立案をしない会社は続きません。昔から言われるブライダル業のブラックな働き方も改善されてきています。今の時代でも「スタッフ満足を重視していない」古い体質の会社は辞めて、別の場所を探すことを検討してもいいでしょう。
大手である必要はなく、小規模な結婚式やリゾート婚、今はフリープランナーという働き方も増えてきています。

結婚式が好きか、人が好きかで決まる

あなたがこの仕事をしたい理由は何でしょうか?
ウエディングプランナーを天職と感じる人の共通点は、「結婚式が好き」もしくは「人が好き」ということが多いです。
結婚式当日をイメージし、ふたりの為に行動すること、そしてその背景にはシェフやパティシエ、その他のスタッフとのぶつかり合いがあったり、協力があります。
そういったことに楽しさを感じられるときっとこの仕事が好きになります。

本気でやればやるだけ、いい仕事です。中途半端な気持ちでやるととてもきつい仕事です。

そしてプライベートもきちんとあります。
平日休みの良さは一度味わうとやめられなくなります。どこも空いているし、平日料金のところでは得した気分になれます。
恋人もできます。結婚もできます。長期休みも取れるし、旅行もオフシーズンならお得に行けます。自分の結婚式を割引で安く挙げられるかもしれません。

ただし、女性は出産したら、同じようなハードな働き方は難しいとも思います。
私は20代~30代半ばまで駆け抜けましたが、中には「バリバリのプランナー」という働き方を変えて、40代でもこの業界で活躍している人も多数います。
また、子供がいることで土日メインで働くことが難しい人もいますが、ある程度大きくなってから、フリープランナーとして復帰した人もいます。

結婚式を好きな人が、今なおこの業界を支えてくれていると感じています。

まとめ

ウエディングプランナー 現実

熱を込めて書きました。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

もし、「ウエディングプランナー」に興味を持っていただけたら、色々な情報は情報として、まずは挑戦してみることをおすすめします。「他人のたくさんの情報より、自分の一つの行動」これの方がよっぽど信用できますよね。
ウエディングの仕事で身につく「営業力」や「コミュニケーション能力」は、違う業界でも必ず役に立つでしょう。一度の人生です。やりたい仕事に挑戦する上で、この記事が何かのヒントになれていたら幸いです。

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